見ていただいてありがとうございます。
会社員の夫、3歳の娘と暮らす主婦、はつがカエデです。
ブログのタイトル通り、私の夫は「中程度のうつ」と診断され、半年間休職することになりました。
2021年8月に発症、5か月間の自宅療養の末、2022年1月に復職のめどが立ちました。
- 夫の「うつ発症当時」の様子
- 夫が復職に至るまでの様子
- 妻としてどう思ったか
- 夫へどんなサポートを心がけたか
そんな体験談をまとめてみました。
- 「家族がうつで苦しんでいる」
- 「家族がうつかもしれない」
- 「パートナーにどう接したらいいかわからない」
そんな方々の参考になれば幸いです。
(ちなみにこの記事は「夫本人に監修」してもらっています)
夫がうつだと診断された日(2021年8月中旬)
2021年の8月ごろ、夫からこのように相談を受けました。
「会社の人から『心療内科にかかったほうがいい』と言われているんだけど、どう思う?」
私は何の迷いもなく「病院に行った方がいい」
そう言ったのを覚えています。
というのも私の夫、8月あたりから様子がおかしかったのです。
- ご飯を残すようになった(食欲がわかない)
- 水をガブガブと飲むようになった
- お酒やエナジードリンクを飲むようになった
- 何も趣味に手がつかなくなった
- 会社の愚痴を漏らすようになった(普段言わない)
- 娘への叱り方がキツイ
- 1ヵ月以上外に出ない・外出を嫌がる
- 自分の部屋にこもりっきり
- 何度も夜中に目が覚める
- 1日に10回以上トイレに行く
- 毎回水のような下痢(らしい)
- 頭痛・耳鳴りがする
- 体重は短期間で13kgも減ってしまった
誰がどう見ても異常です。
でも夫は「自分はうつではないと思うんだけど…」と言っていました。
私も医者じゃないので「夫がうつかどうか」なんて判断できませんでした。
でも夫が普通じゃないのは、誰が見てもわかります。
なので私は「不調の原因は医者しかわからないよ。早いこと病院に行ったほうがいい」と伝えました。
夫は「職場の仲間からも妻からも」後押しされて、心療内科へ受診することを決めました。
心療内科の診断は「中程度のうつ」。医者からは休職をすすめられたそうです。
もうちょっと受診が遅かったら「入院するレベル」だった、との事。
「絶対にうつは治るから。死なないでください」
医者からそう言われて、夫は泣いたと言っていました。
(夫が泣く所なんてみたことないので、どう考えても普通じゃないです)
休職をすすめられたとき、夫は決断できずに自宅に戻ってきました。
しかも病院に行くのに「携帯も健康保険証も」忘れていたようです。
(決断力がなくなる・忘れ物が多くなるというのも、うつの兆候らしいです)
一旦戻ってきた夫に「休職したほうがいいと言われたんだけど…」と相談されました。
私は迷いなく「先生がそう言うなら休んだほうがいい」と言いました。
今のまま仕事をしても、良くなるどころか悪化する一方だと思ったからです。
こうして夫は休職することを決めました。
もう一度病院へ戻る夫の背中は「外を出たらそのまま帰ってこなさそう」な感じでした。
「絶対に戻ってきて!」と思わず声をかけたほどです。
そのくらい「うつ発症当時の夫」は危なかったです。
私たち夫婦には3歳の娘がいます。
「お父さんがいつもと違う」
それだけで動揺させたりストレスに感じるかもしれない…。
なので「お父さんはちょっと病気みたい。しばらく仕事をお休みすることになったよ」と伝えました。
娘も「うんわかった」と、その時言ってくれました。
「ずっとお休みのお父さん」に、娘はとても嬉しそうでした(笑)
娘の存在が私たち夫婦の心の支えになってくれている、と今でも思っています。
夫のうつの原因:在宅勤務と仕事内容の変化
夫のうつの原因は「在宅勤務と仕事内容の変化」のようです。
(夫は「家ではストレスなんて全くない」と言ってましたが、真意はわかりません)
新しい生活様式で、夫は2年前から在宅勤務になりました。
在宅勤務は次の点が「かなりストレス」だったようです。
- 何か話したいことがあっても、すぐ相談できない
- 相手がどう思っているのか、テレビ会議ではわかりにくい
- 文面だけだとコミュニケーションが取りづらい
- 外に出る・運動する機会がなくなった
- プライベートと仕事の境目がなくなった
特に⑤「プライベートと仕事の境目がなくなった」が一番キツかった、とのこと。
また夫は半年前から中間管理職になりました。
ですが「自分からではなく、会社からすすめられた役職」。
夫は「自分は部下をまとめるようなタイプじゃない」と言ってました。
とはいっても、夫は真面目で責任感が強く、問題があると自分を責めるタイプ。
自分に与えられた職務を果たそうと、頑張っていたみたいです。
中間管理職になってからは、在宅勤務なのに仕事が終わるのは22時近く。
「仕事が終わっていないから」と休日勤務をすることもありました。
残業のし過ぎで、会社から注意されるほどだったようです。
こんな感じで在宅勤務のストレスと、仕事を頑張りすぎた結果、うつになったようでした。
うつ夫への接し方にとまどう日々
実は私、独身時代の仕事で「自身もうつになりかけて辞めた」過去があります。
また私の母と兄弟が「うつ持ち」です。
なので夫がうつになっても、そんなに動揺しませんでした。
とはいうものの、母・兄弟がうつになった場合とは違います。
「夫へどう接してあげるのが正解なのか」私には分かりませんでした。
なのでまずは「家族がうつになった時のサポートのしかた」をネット検索しました。
その時に出てきたのが持田製薬の「サポートガイド」です。
うつの人への接し方は、このようにしたらいいのだと学びました。
- 決断をせまらない
(親に連絡したほうが良いか?など) - うつになった原因を探らない
(本人が一番理解できていないので混乱する) - どうやったら楽か?どうしたらマシなのか?などは聞かない
(「早く治さないと」と焦ったり、うつになった自分を責めるため) - 本人の言っていることを否定しない、ただ受け入れる
- 「頑張って」は言わない
(本人は頑張りすぎてうつになっている、追い込むだけ) - 何よりも休養が最優先、しっかりと休ませる
(休みの間に仕事しなきゃ・資格とらなきゃ、と思う人がいる) - 「薬の飲み忘れ」に気を付ける
(うつの薬は飲み続けることで良くなるため)
そしてAmazonの「心理学の本」「うつの本」などを読みまくりました。
私が読んだ本は↓こちらで紹介しています。
色んな本を読んで、妻としてできることは「次の4点」だなと思いました。
- ああだこうだ口を出さず、温かく見守る
- 規則正しい生活を送れるようサポートする
- 「自分が本当にやりたいこと」をしてもらう
- 薬の飲み忘れだけ注意しておく
つまり夫に「普段の休日の生活を送らせてあげることが一番いい」のだと思いました。
とはいうものの、9-11月の夫は「日中はほぼ寝てるだけ」の毎日…。
(逆に夜中は睡眠薬を飲んでも、数回目が覚めてしまうらしいです)
正直「これでいいのだろうか」と思うこともありました。
本当にただ「見守るだけの3ヶ月間」でした。
気を付けないといけないのは「私自身がうつにならないこと」
夫婦は鏡のようなもので、片方の気持ちが落ち込めば、片方も引きずられるらしいです。
私もうつになったら、娘の世話をする人がいなくなる…。
なので「うつになった夫のために、私がどうにかしなくちゃ」とは思わない。
「夫は夫、私は私と割り切る」ようにしました。
▼夫がうつになってから、私も「しんどい」と感じる時期もありました。
その気持ちはこちらの記事で読めます。
うつ夫が回復してきた!
4か月目の12月頃には、夫はずいぶんと回復してきたようでした。
(心療内科の医師にも「少なくとも4か月くらいかかる」と言われていたみたいです)
睡眠薬の効果が薄かったため、薬を変えてもらったのも良かったみたいです。
夜目が覚めることなく寝られるようになってから、ずいぶんと良くなりました。
毎日朝6時には目が覚め、8時には朝食をとり、散歩ついでに買い物に行く
午後は好きな事をして、18時に夕ご飯、22時には就寝。
毎日規則正しい生活を送れるようになりました。
そのおかげか食欲も戻ってきたみたいです。
「今ならご飯がおいしいと思える。うつ当時はただ口に流し込んでいただけだった」
と、夫は言っていました。
また夫は元々「音楽づくり・ゲーム・漫画」など、趣味をたくさん持っています。
特にテレビゲームは昔から好きみたいです。
休職中は「子どもの頃に流行っていたレトロゲーム」を集めるようになりました。
「ゲームが長い時間できて、楽しいと思える」そんな事にも感動していたようでした。
本当に一日中、夢中になってゲームで遊んでいました。
あと良かった点は「毎日早起きして、日光を浴びながら運動を心がけたこと」。
うつになる前は「外出しない・夜更かしする」という、不規則な生活を送っていました。
なので体内時計が狂って、夜寝れない・夜中に何度も目が覚める…。
そして自律神経もおかしくなってお腹を下していたようです。
さらに「腹痛で目が覚めて寝れない」という負のループに陥っていたみたいです。
本によると「朝早起きして太陽の光を浴びることが、体内時計をもどすコツ」らしいです。
なので毎日買い物に付き添ってもらい、出かける目的を作ることにしました。
最近は自ら「今日は○○へ行こう」と言うくらい、積極的に外出するようになっています。
スマホアプリ「ピクミンブルーム」も夫には合っていたようです。
「ピクミンを増やすために歩く」
というのが「外に出るいい目的」になりました。
うつ夫が復職へ(2022年1月中旬)
「規則正しく、自分らしい生活」を毎日おくり、年を越して1月になりました。
1月中頃には「うつになる前よりも体調がいい」くらいまで改善。
最近は「こんなにお腹の調子がいい日なんて、何年ぶりかな」と言うくらい快調のようです。
そして夫が「もう大丈夫、仕事できそう」と言い出しました。
心療内科に相談して「復職の許可」がおり、無事職場への復帰も決まりました。
ただうつになるまで就いていた「中間管理職の仕事」は、夫いわく「自分には合っていない」。
なので「他の仕事がしたい」と会社に伝え、その希望も通りました。
こうして中間管理職を降り、別の仕事の一般職へ就くことになりました。
給料が下がる、キャリアの道から外れる…。
「役職の降格」と聞くと、そう不安を感じる方もいるかも知れません。
でも私は「本人が働けるところで働くのが一番いい」と思っています。
「家族3人が暮らせる分だけの給料があれば、それで充分」そう思います。
夫も「会社のためだけに働くのではなく、自分や家族の生活を第一に考えて仕事をする」という風に気持ちを切り替えたようです。
しばらくは時短・残業なしで仕事をし、段階を経てフル勤務に戻ります。
私は今まで通り「夫が普段通りの生活を送れる」よう、サポートするつもりです。
まとめ:夫がうつになったら妻にできること
夫がうつになったら、妻にできることは次の5点。
- 規則正しい生活を送れるようにサポートする
- 薬の飲み忘れがないように気を付ける
- 毎日日光を浴びて運動するよう持ちかける
- アレコレ口出しせず温かく見守る
- 休職中は「本人の好きな事」をしてもらう
これくらいかなと思います。
私は専業主婦なのでできませんでしたが、金銭面のサポートも心強いと思います。
とにかく「人間らしい、自分らしい生活を送れるように支える」のが妻にできることかなと思いました。
(細かい話は別記事にまとめる予定です)
「うつになった家族を支えて、自分もうつになった」となっては大変です。
サポートする側が「しんどくない程度に」うつの人を支える
それでいいと私は思いますよ。
▼「うつ夫への接し方」を学ぶために私が読んだ本はこちらで紹介しています。
▼うつになっても傷病手当金はすぐにもらえません! 詳しくはこちら
▼夫がうつになってから、私も「しんどい」と感じる時期もありました
▼夫がうつになったら、両親や義両親に連絡したほうがいい?