閲覧ありがとうございます。主婦のはつがカエデです。
娘は現在ASD・ADHD疑いで、小児科での診察を受けています。
そして発達テスト(WISC)で、境界域(グレーゾーン)という結果も出ました。
『うちの子、HSCかもしれない』
HSCは「HSPの子供版」として広まりつつある言葉です。
ですがもしかしたら、HSCではなく、発達障害の可能性があるかもしれません。
逆を言えば、HSCで片付けてしまったら、発達障害に気づけない可能性もあります。
そこで、私の娘の「HSCかな…?→発達障害の検査を受けよう!」
と思い至った流れをお話ししたいと思います。
▼「こんな様子が気になったら」「発達障害とは」など、わかりやすい本はコチラ
結論:HSCだと思ってたら発達障害だった
私は最初、娘の事をHSC(HSPの子供版)だと思っていました。
HSC(HSP)は「繊細さん」と呼ばれています。周りの刺激に敏感な人々。
だから「世の中で生きづらい」と言われています。
HSCの本を読んで、私は「娘もHSCだ!」と思い込んでました。
ですが結論から言うと、現在は発達相談のある小児科に受診しており、
医師から「ASD・ADHD疑い」の意見書をもらいました。
つまりHSCではなく、発達障害だったのです。
医師から「ASDやADHDの場合、療育を早めに、
できれば小学校就学前から始めることが大切です」と言われました。
「もっと早く気付いてあげられていたら…」と、後悔しています。
SNSや書籍で有名になったHSP(HSC)…。
その情報をうのみにして「娘はHSCなんだな」で終わっていたら、
おそらくそのまま「通常の子育て方法」で育てていたと思います。
ですが発達障害のある子どもに「通常の子育て方法」で育てると、
娘にとっては「過度な負担になる」可能性がありました。
もしかしたら援助が必要かもしれない、子育て方法を見直す必要があるかも…。
なので「娘には発達障害がある」と知れたことは、良かったと思っています。
なぜ私が「娘はHSCかも?→発達障害の診察を受けよう!」と思ったのか、
その経緯をお話しします。
▼ざっくり表すとこんな感じ
年少:急に登園しぶりが始める
娘は、幼稚園入園~夏休みまでは「早く幼稚園に行きたい!」と言うほど、
幼稚園が大好きでした。親から見ても、本当に楽しそうに通ってました。
ですが年少の秋~冬ごろから、急に登園しぶりが始まりました。
私も夫もびっくりですし、本当に「登園しぶり」の理由がわかりませんでした。
幼稚園に聞いても、いじめられている様子もなく…ますます理由がわからない…。
昔から娘は「飽き性」なところがあったので、
「幼稚園への期待が高すぎて、そろそろ慣れて飽きてきたのかな」くらいに思ってました。
今ふりかえると「運動会・発表会」など集団行動が増える時期だったように思います。
とりあえず、娘が「幼稚園でどんな事に困っているのか」聞いてみました。
すると「ひとりであそぶのが面白くない」というのです。
他には「疲れる、めんどくさい、お母さんと一緒に居たい」とも言っていました。
「あんなに楽しいって言ってたのに、今は独りで遊んでいる」という事にも衝撃でしたし、
なぜ「娘は周りと馴染めなくなってしまったのか」も理解できませんでした。
幼稚園の発達相談に相談するも「これからですし、様子見で良いんじゃないですかね」と、
なんだか煮え切らない返答…。
どうしたらいいのかわからず、市役所の子育て課へ相談したところ、
「幼稚園は行かなくても良い所ですし、休ませてもいいんじゃないですか」
と言われました。でも、娘と四六時中なのは、私の精神が持ちませんでした。
なので臨床心理士による親子心理相談へ連絡することにしました。
年少:親子心理相談で「HSCですか?」と相談するも…
その頃、私はSNSでHSPという言葉を知りました。
「繊細さん」という、人生で生きづらさを抱えている人たちの事を指します。
ちょっとの事で落ち込む、大きな刺激に敏感、周りの気持ちに共感してしまう…
「私もHSPなのかな…」と、何となく思っていました。
そしてHSPの子供版が「HSC」と呼ばれること、
そして「HSPは遺伝性もある」と書かれている本も読みました。
そこでHSCの本を読んでみたところ、娘にもDOESという特徴が見られました。
- D…物事を深く考えて行動する
- O…過剰に刺激を受けやすい
- E…共感力が高い
- S…ささいな事に気づきやすい
HSPとは| 大阪メンタルクリニック より参考
「この子はHSCなのかもしれない、それが理由で登園しぶりにつながってるのかも…」
そう思い、親子心理相談の臨床心理士さんに相談しました。
「HSCが原因で、幼稚園に行くのが辛くなっているのかもしれません」と。
すると臨床心理士さんは「HSCという考え方はちょっと…」と微妙な反応をするのです。
なぜそんな反応を返されたのか、すごく引っかかったのを覚えています。
年中:また登園しぶりが始まる
年中も(年少と同じく)夏ごろまでは登園しぶりもなく、元気に登園していました。
なので親子心理相談も、それ以来行っていませんでした。
ただ年少から1つだけ変わったことがありました。
年中から、週一で「体操の日」が加わったのです。
みんなで整列して、みんなで体を動かして遊ぶ時間です。
最初は参加していたみたいですが…だんだんと「体操の日」を休むように。
「体操の日」だとわかると布団から出てきません。朝のお支度もしません。
なので「体操の日だけ休む」ってことが多くなりました。
そして年中から「幼稚園から帰ってきたら大体怒っている・機嫌が悪い」
そんな日が多くなりました。そして「いつになったら(幼稚園)休みなの?」と言います。
幼稚園に行きたくない(渋々行っている)、という様子が伝わってきました。
しかも夜になると衝動性が高まり、気が短くなり、眠りたがらないのです。
具体的に言うと「(親のグッズや人形に対して)これぜったい欲しい!」
あげられないよと伝えると「私の言う事聞いてくれない!」とめちゃくちゃ怒るのです。
そして「夜が怖い、トイレが怖い、悪夢を見る、何度も目が覚める」と言ってました。
そしてやっぱり、運動会や発表会シーズンになってから登園しぶりが始まりました。
「娘、なんか『みんなで行動する日』をやたらと休みたがるな…。
もしかして集団行動が苦手なのでは…」と思い始めました。
2月は半分以上お休みしてました。親としてもかなりしんどかったです。
ちなみに、年中でも幼稚園の発達相談を受けましたが、
「集団行動が苦手な様子はあります、でもこちらで診断はできませんので…」と言われ、
発達相談員の人が、娘の発達障害かどうか判断するのは無理なのだろうなと感じました。
益田先生の動画で「HSPビジネス」を知る
そんな時、精神科医の益田先生の動画を見ました。
そこで語られていたのは『「HSP」というのは医学用語ではない。
新しく見つかった病気のように、マスコミやHSPビジネスの人たちが流布してしまった。
病院に行っても「HSP」というと突っぱねられちゃう。
なのでHSPビジネスをやっている所に行ってしまう。』という内容でした。
以前、臨床心理士さんが「HSCという考え方はちょっと…」と微妙な反応をしたのは、
もしかしたらそれが原因かなと思いました。
そして最後に『医学的にもうちょっと細かく踏み込んで見ていくと、
うつ、不安障害、社交不安障害、発達障害という問題が見えてきますよ。』
とも語られていました。
そこで初めて「私の娘、もしかして発達障害では…」と思い始めた瞬間でした。
私は現在不安障害、夫はうつ持ちなので、娘も何かあるのかもしれない…。
そんなザワザワとした嫌な感覚がありました。
本田先生の動画で診察を決める
発達障害の本や動画をたくさん見ていく中で、
児童精神科医の本田先生の動画を見ました。
動画に出てくる「5歳の女の子のKさん」と、娘の様子がそっくりなんです。
▼5歳Kさんの部分から動画が始まります
幼稚園から「皆でお片付けして、食事の用意をする時間になるとパニックになる」
多分周りの子たちがキャーキャー言っているのが耐えられないのかもしれない。
そのためイヤーマフを付けた方が良いと提案されていました。
そして手が汚れる遊びを本気で嫌がりますし、そもそも参加しません。
本人も「手が汚れるのが嫌だから」と言ってました。
さらには「友達に遊ぼうって言われると嫌なんだけど…(断れない)」
「友達がいきなり何をしてくるのか分からない(のが怖い)」とも話してました。
動画に出てくるKさんと被る所がたくさん…。
そして動画の中では、過剰適応(周りに合わせる過剰なストレス)から不登校になると。
私の中でますます「これは病院で見てもらった方が良い」と強く感じるようになりました。
「子どもの心相談医検索」で現在の小児科へ
とはいうものの、どこの病院に連れて行っていいのかもわかりませんでした。
その時に見かけたのが、NHKの次の記事でした。
その中に「子どもの心相談医検索」というものがあり、
調べてみると近くに該当する病院があったので、その小児科を受診することにしました。
電話したところ、たまたま運よく、すぐ受診することができました。
医師には「娘が登園しぶりしていること、聴覚過敏があること、夜が眠れない事」
娘の状態・困っている事・幼稚園の様子などを書類に書いて持って行きました。
すると医師から「ASD・ADHDの疑いがあるかもしれない。
また『不安→眠れない→感覚に過敏になる→ストレス→眠れない→不安』
という状態になっているのかもしれない」とのことで、
ADHDに効く漢方と、神経発達症の子供に処方される寝つき薬を処方してもらえました。
早速娘に飲ませたところ、漢方を飲むと「ソワソワがましになる」
寝つき薬の方は「(飲んだら)夢を見なかった、起きることもなかった」と言ってました。
薬を服用している今の娘は、ずいぶん気持ち的に落ち着いているように感じます。
私の知らない間に、娘にそんなに辛い思いをさせてたのかと、自分を責めました。
(責めても仕方ないのは分かってるんですけど…)
発達テスト(WISC)と娘の結果
発達テストではWISCが行われました。
WISC(ウィスク)とは「子どもの知能(IQ)を測定するための検査」です。
WISCは心理士さんと子供の1対1で行います。親は同伴できません。
WISCの内容、受けられる場所については↓のページが参考になります。
WISCを受けた親からのアドバイスなんですが、
WISCを受けることになったら、あらかじめ子供に説明した方が良いかもしれません。
「親は入れないルールなの。先生と一緒にクイズを1時間くらい受けるんだけどいい?」
みたいな感じです。時間と流れを説明してあげると動揺は少ないと思います。
というのも、私の娘は「親と同伴」と思い込んでいて、
「親と離れる」と聞いた時、不安を感じてしまいました。
そのため、テストで本来の力を発揮できてなかったかもしれません…。
娘はワーキングメモリー(WMI)と処理速度(PSI)の値が低いという結果が出ており、
つまり「臨機応変に対応する・視覚や聴覚による短期記憶が苦手」だとわかりました。
なので「周りに合わせて行動する・先生の指示を聞いて行動する」のが苦手なのです。
だから幼稚園では「周りの子たちについていくだけでも必死で疲れる(超がんばってる)」
という状態なので「楽しい」よりも「大変でめんどくさい」という感覚になるのでしょう。
WISCを受けたおかげで、娘の得意不得意を客観的に知ることができました。
IQ的には「境界知能(グレーゾーン)」って感じでした。
つまり「支援を受けられるかどうか微妙なライン」です。
なので就学相談でWISCの結果を持って行き、
「娘が安心して学習できる環境はどこか」相談してみようと思います。
今後の流れ
発達テスト(WISC)の結果と、普段(家・幼稚園)の様子を見て、
専門の先生による総合判断で、発達障害の診断が出るようです。
その後、娘に合わせた薬の処方を考えてもらう予定です。
そしてWISCの結果を幼稚園へ連絡し、
自治体には「療育を受けられないか、他に受けられる支援はないか」を相談。
教育委員会には「小学校の就学相談(通常級か支援級かそれ以外か)について」
その3つを相談していく予定です。
まとめ
お子さんに、もし登園しぶりがあって、本田先生の動画を見てピンと来たら、
「子どもの心相談医検索」で検索し、一度診察を受けた方が良いかもしれません。
「HSCだから」と片付けてしまったら、発達障害を見過ごしてしまうかもしれません。
わが家は運よく、すぐ診察を受けさせてもらい、発達テストも受けられる事になりました。
ですが「診察さえも半年待ち」という所もあるようです。
自分の娘と同じような事で困っているなら、一度相談してみてはいかがでしょうか。
▼「こんな様子が気になったら」「発達障害とは」など、わかりやすい本はコチラ