子育て

犯罪心理学者は見た危ない子育て(出口保行著)レビュー!偏った子育ては危険

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閲覧ありがとうございます。主婦のはつがカエデです。

5歳の娘を育てています。

タイトルを見ると『うちの子と非行少年家庭は、全然事情が違うし…』と思い、

「自分には関係ない本」と感じた人もいるかもしれません。

ただ本にのっている「4タイプの子育ての話」を読んでみると、

「知らないうちに私もやっていた」そんな内容も出てきます。

「自分は大丈夫、普通に子育て出来ている」という思い込みは怖いなって思いました。

この本を読めば、4つに分けられる「子育てのタイプ」を知ることができますし、

自分が「4タイプの子育てのどれかに偏ってないか」自覚することもできます。

ぜひ手元に置いておくことをおすすめします。

カエデ

巻末には「4タイプのチェックリスト」が載ってあります。

「自身の子育てを客観的に振り返る材料」として使えますよ。

「偏った子育て」は危険だと学べる

この本では「子育ての失敗事例」が4つ出てきます。

失敗とは「犯罪に手を染めてしまった子供」です。

そしてその子供が、親からどのように育てられていたのか。

「偏った子育ての末路」をリアルに知ることができる良本です。

著者の出口さんは犯罪心理学者で、

全国の少年鑑別所・刑務所・拘置所で犯罪者を心理分析する仕事をしていました。

心理分析した犯罪者は1万人以上なのだとか。

非行少年の親は「なぜ、うちの子がこんなことを」とよく言うそうです。

ですが非行そのものは子供がやったことだけども、

非行にたどり着いたのは「危ない子育て」を続けてきてしまった結果だと考えられる。

つまり非行に走った子供だけではなく、親の育て方にも責任があるのです。

非行・犯罪の事例を「子育ての学び」に変えていくことがこの本の目的であると、

出口さんは語っています。つまり「失敗例」から学ぶ子育て本です。

この本を読めば、4つに分けられる「子育てのタイプ」を知ることができますし、

自分が「4タイプの子育てのどれかに偏ってないか」自覚することもできます。

4つのタイプの失敗例から、偏りを修正していくことができるでしょう。

子育ての4タイプとは

子育てのタイプは次の4タイプに分けられるそうです。

  • 過保護型(子供を支配し保護する、世話を焼きすぎる)
  • 高圧型(子供を受け入れず、支配的にふるまう)
  • 甘やかし型(子供の顔色をうかがい、言いなりになる)
  • 無関心型(親自身の生活が中心、子供への関心が薄い)

どの親も、この4タイプのいずれかに属しているそうですよ。

理想なのは「4タイプどれもバランスの取れた親」です。

ただし出口さんの言う通り、常にバランスの取れる親なんて現実にはいません。

極端に偏らなければいい。ただ思い込みや偏りが出やすいのも子育て。

だからこそ「危ない子育て」を読んで、考えの偏りを修正することが大切です。

カエデ

巻末には「4タイプのチェックリスト」が載ってあります。

「自身の子育てを客観的に振り返る材料」として使えますよ。

私は「過保護・甘やかし」傾向なので気を付けないとなと反省してます…。

「犯罪」まで行かなくてもありふれた話

序章には、このような文章が書かれています。

『さすがにうちの子と、非行少年家庭は、全然事情が違うし…』

そう思われた方、それも思い込みです。

「なぜ、うちの子がこんなことを」

そういえば、非行少年の親がこのように言うのも、

「まさかうちの子育てが失敗しているわけがない」という思い込みだったわけです。

犯罪心理学者は見た危ない子育て (SB新書) [ 出口保行 ] p39 より引用

4タイプの偏った子育ての「極端な事例」が載っていますが、

どの子育て話を読んでみても「ごくありふれた話」だということがわかります。

虐待・ネグレクトなどしていない。「普通」に子育てしていたつもりでも、

それが極端に偏っていると、子は「非行」に走ってしまう可能性がある。

そう思い知らされました。

過保護型は×せい剤、高圧型は特殊×欺、

甘やかし型は家庭内暴力、無関心型は×春防止法違反…で捕まっています。

カエデ

Googleの検閲に引っかからないように、伏字にしてあります

過保護型は「問題解決能力」が育たなかったために、

自分の人生で起こった問題を「なんとかできる」と思えず、

人生の現実逃避のために、安易な刺激が得られる薬に手を出す。

高圧型は「子供自身の主体性(自分で判断して動く)」が育たなかったために、

「指示待ち人間」となってしまい、闇バイトであっても、

「犯罪とわかってても指示された通りに動けばお金がもらえる」と思ってしまった。

甘やかし型は「自己中心的」になり、共感性が乏しく、空気が読めなくなる。

なので人との「折り合いのつけかた」が分からずに育ってしまい、社会になじめない。

思い通りに行かないと人を責めたり、乱暴な態度をとってしまう。

無関心型は「愛情飢餓状態・被害感・疎外感」が強く、自分を大切だと思えない。

家庭の外に自分の居場所を求めて、結果、犯罪の手先として使われてしまった。

どれらも「極端な例」ですが、犯罪に至るまでの過程である、

『子供の「問題解決能力が育たない」「主体性が育たない」

子供が「自己中心的になる」「愛情飢餓状態・被害感・疎外感を感じる」』

というのは、ごくありふれた話だと思いました。

私の周りでも「親から自立できない人、自分の人生を考えられない人、

思い通りにならないと怒りだす人、自分を大切にしてくれない人と繋がってしまう人」

そういう大人になっている人は実際にいます。

子供が「自分の人生で起こる問題を自分で判断して乗り越え、自分らしい人生を歩める」

そんな子になるためには、親の子育て方が「極端に偏らない事」が大切。

そう教えてもらった本だと感じました。

カエデ

自分の子育ての仕方に不安を感じた時は、

またこの本を読んで「偏りを修正しよう」と思っています。

まとめ

タイトルを見て『さすがにうちの子と、非行少年家庭は、全然事情が違うし…』と思い

「自分には関係ない」と感じた人もいるかもしれません。

ただ4タイプの子育ての話を読んでみると、

「知らないうちに私もやっていた」そんな内容も出てきます。

「自分は大丈夫、普通に子育て出来ている」という思い込みは怖いなって思いました。

極端に偏った子育てにならないためにも、ときどき「考えの偏り」を修正するためにも、

ぜひ手元に置いておくことをおすすめします。